新しい業務に就いた時の仕事の覚え方
研修やマニュアルの有無や形は、会社によって様々です。 そういったものが用意されていれば、ちょっと楽ですね。 しかし、何も用意されていないとしても、仕事を早く的確に覚えなくてはならないことに、変わりはありません。
新しい業務に就いた時は、誰もが新しい事を覚え、早く慣れていくことが必要です。それには、復習と自分用マニュアルを作成することをお勧めします。
私は正社員だけでなく、派遣でも企業のオフィス事務職を、十何年か勤めていた時期があります。 長期もあれば、短期、単発もありました。 様々なジャンルの企業で働かせていただきました。
派遣の事務は、即戦力を求められています。ですから当然、仕事をのんびり覚える、なんていう訳にはいきません。 研修もなく、マニュアルももらえません。(ケースによっては、研修を行ったり、マニュアルが用意されている会社もあるかもしれませんが)
派遣では、さっさと仕事を覚え、初日からガンガン業務を遂行していくことが求められています。 時間でお給料をいただく「事務のプロ」として派遣されているわけですから当然ですね。 かかってきた電話も、初日からすぐに取らなくてはいけません。
そこで、そんな経験の中から、やっておいて良かったと感じたことなどを、お話しますね。
もし、仕事で不安を抱えているならば、少しでもお役に立てればと思います。
複雑な業務を早く覚えたい時に、これらのことを試してみてください。
3分でも復習をしておこう
覚えなくてはいけないことで、忘れてしまいそうな時は、皆さんもメモを取っていると思います。
でも、そのメモは、必要になった時にだけ見返す、という方も多いのではないでしょうか。
もちろん、それだけで事足りるような内容であれば、問題ないでしょう。 しかし、もし覚えることが多く、複雑だったりする場合には、その日のうちに見直しをしておきたいものです。
メモしたことを定着させやすくするのは、その後の行動です。
勤務時間外は、仕事のことを考えたくないとか、家に仕事を持ち込みたくない、という方も多いでしょう。
でも、最初の時だけでも、ちょっと時間を分けてください。
メモを見直すだけでもいいのです。 3分程度でも構いません。 少ないもの、簡単なものなら、1分で終わるでしょう。 そのぐらいでしたら、電車の中でも可能ですね。(もちろん、公開されてはまずいものを、公共の場で広げないよう気を付けてくださいね)
昼休みやちょっとした休憩時間に、メモを見直している方もいらっしゃるでしょう。
余談になりますが、教える人によっては、こんなことを言うかもしれません。「説明を聞いている時は、メモをするな!」と。 でも、それは違うと思います。 単純なものなど、ケースによっては、説明が終わった後でも問題ないかもしれません。 しかし、人間の記憶は、コンピューターのメモリとは違います。 即100パーセントを、頭の中に記憶出来るとは限りません。 次々に話されているうちに、混同してしまう可能性があります。最初に話していたことは、もう忘れてしまうかもしれません。
ですから、説明を聞きながら、要所要所をメモしていったほうが良いわけです。 それでも、もし「説明を聞いている時は、メモをとるな。聞く時は聞け」と言う上司ならば、仕方ありません。(そういうふうに言う人は、自分自身が「聞く+文字を書く」を同時にすることが不可能なタイプなのかもしれません)
そのような場合は、話と話の間のちょっとした隙間を狙って、急いでメモしておくことにしましょう。
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複雑なものは再まとめ
覚えるべき事をメモしたものの、ごちゃごちゃになってしまったり、読みづらかったりすることもあるかもしれません。
そんな時は、早い段階で、書き直しておくことをおすすめします。 特に、複雑な内容だったりすると、後で必要になって見た時に、自分でもわからなくなってしまった、なんてことも起きかねません。 ちょっと面倒くさいかもしれませんが、記憶が新しいうちに、やっておくと良いですね。
書き直しには、専用のノートを用意しておくと良いと思います。 A4でなくても、もうひと回り小さいサイズのB5でも良いですし、ルーズリーフを利用して並び変えが出来るようにするのもいいですね。自分のお好みで用意してください。
メモしておいた内容を、ノートにもう一度書き移す時には、言葉が足りていなかった部分を補足していきます。
その日のうちにやれば、書き損なっていた事柄を思い出すかもしれません。 まだ記憶に新しければ、補いやすいですね。
メモは、余白にどんどん書き込んでいきがちです。 そのため、順番も滅茶苦茶になって、読みづらくなっていることもあるかもしれません。 それを、ノートに手順よく書き直せば、寸断に読みやすくなるでしょう。 後で必要な情報を見つけたい時に、早く、しかも間違わずに、そこへたどりつきやすくなります。
また、重要箇所やミスしやすい部分を赤ペンで囲ったり、アンダーラインを引いたりしておくと、グンと分かりやすくなりますね。 仕事でも、勉強の覚え方と同じです。
インデックスで見つけやすく!
ノートは、最初のページから何でもかんでも書いていくのではなく、カテゴリーごとにまとめていくと良いと思います。
例えば、「○○の時の対処法」「○○の場合の手順」「○○の取り扱い方」「報告書の書き方」「その他」などです。ひとつのカテゴリーを書いたら、先頭ページの端に市販のインデックスシールをつけます。
そして、後から付け足して書き込めるように、ノートでしたら、数ページを空けてから、別のカテゴリーを書き始めるようにします。 (ルーズリーフでしたら、増やしたり差し替えが出来て便利ですね)
インデックスシールの代わりに、項目名を書いた付箋をつけておくのも、いいですね。
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手書きが面倒なら アプリ活用
記憶に残りやすくするには、自由度の高いノートに書きながら、ポイントを○で囲んだり、アンダーラインを引きながらまとめていけば、定着しやすいです。
でも、「手書きが面倒」で、そんなことしてられない、という方も多いと思います。そんな時には、スマホのアプリを活用しても良いですね。
とはいっても、おそらく職場で説明を受けている最中は、スマホに直接入力することは出来ないケースがほとんどだと思います。(スマホで遊んでいると勘違いされてしまうかもしれません) 場合によっては、その場にスマホ持ち込み禁止という職種もありますね。
そこで、説明を受けている時は、とりあえず紙にメモということになると思います。 そして、後の時間で、走り書きしておいた内容を、スマホに移していく形でしょう。
スマホでの記録ですが、検索をすると色々なメモアプリがありますね。 カテゴリー分けできるものや、断層をつけられるもの、検索機能がついているものなど多種多様です。
アプリなら、どこでもさっと確認するのに便利です。自分にあったものを探して、使ってみると良いでしょう。
こうして、ちょっとしたひと手間をかけることによって、頭にインプットされやすくなります。 覚えたはずが忘れてしまったという場合も、すぐに調べやすくなります。 覚えるべき仕事量が多かったり、混同しやすい内容ならば、ぜひやってみてください。
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